【飲み忘れ防止】薬の飲み忘れは危険!正しく薬を飲むための工夫とは

高齢者の方、あるいは高齢者の介護を行っている方で、薬の飲み忘れにため息をついたことのある方はいませんか? 在宅介護において、「薬を正確に飲めるか不安…」という声は案外多く聞かれます。独居の場合などは、それにより在宅生活を諦めるケースもある程です。薬の内容によって、飲み忘れが命の危険に繋がる場合もありますから、実はとても大事なテーマなのです。

そこで今回は、薬の管理を正確に行うための方法について考えてみたいと思います。なぜ薬を飲み忘れてしまうのか、どうしたら正しく飲むことができるのか、確認してみましょう。

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薬をつい飲み忘れてしまう理由

薬を飲むおじいさん

なぜ高齢者は薬を飲み忘れやすいのでしょうか。そこには高齢者特有の背景があります。その特徴を知っていきましょう。

①種類や数が多い

高齢者は合併症を複数抱えている方が多く、心臓の薬・血圧の薬・血糖の薬など、1日にたくさんの種類の薬を飲んでいる方が少なくありません。多い人は1回に10錠以上もの薬を飲んでいる方もいます。

さらに、飲むタイミングによって数が変わる場合があります。例えば、朝はコレとコレを5錠、昼はコレだけ1錠…などといった具合に、ルーティーンでない複雑なスケジュールを決められた時間にこなさなければなりません。これには高度な記憶力や注意力が問われ、加齢による判断力の低下や、認知症がある場合はこうした作業が難しくなってしまいます。

②見た目の識別が難しい

薬の大きさや形はどれも似たり寄ったりです。多少は違いもあるでしょうが、視力の低下や老眼がある場合、細かな部分までの認識が難しく、飲み間違いに繋がることがあります。

また、薬はとても小さいため、飲む途中でポロリと手から転がり落ちて気づかないというケースもよく見られます。本人は飲んだつもりでいるので、結局そのまま飲まず仕舞いになってしまうのです。

③見当識が低下している

認知症の方に多いですが、「昼に2錠飲む」など、内服スケジュール自体は覚えているものの、日付や時間の把握がうまくいかないことがあります。極端な例を挙げれば「今は朝だっけ、昼だっけ」といった区別が出来ず、朝の内服スケジュールを昼にこなしてしまうという風に、間違ったスケジュールで薬を飲んでしまうことがあります。

④飲んだことを忘れてしまう

内服スケジュールに従って正確に薬を飲めたのに、そのことを忘れてしまい、しばらくしてからもう一度同じ薬を飲んでしまう方がいます。記憶力が低下している方に対しては、飲んだことをきちんと覚えているための工夫も大事になります。

高齢者が忘れてしまう理由については、高齢者は何で忘れる?物忘れの理由をご覧ください。

薬の飲み忘れはいけないこと?

男性医師

医師や薬剤師は、内服によって体が最適な状態になるよう・あるいは危険な状態とならないように分量や回数を決めて処方を出しています。これがデタラメになってしまうことで、体の調子がコントロールしにくくなりますし、場合によっては危険な状況を招くこともあります。

飲み忘れだけでなく、重複して飲んでしまう場合もリスクがあります。例えば、血糖を下げる薬を一度に飲みすぎてしまうと低血糖状態となるでしょうし、血圧の薬を飲み過ぎてしまえば過剰な血圧・脈拍低下から意識消失することもあります。薬は使い方次第で有害にもなるので、きちんと医師の指示を守って正しく服用しましょう。

こうして対策!きちんと薬を飲むために

では、薬を正確に飲むにはどんなことに気をつけると良いでしょうか。ここでは人や便利グッズの力を上手に借りる方法を紹介します。

①人の助けを借りる

周りにいる人にサポートをお願いしましょう。一緒に暮らすご家族に、「時間になったら声をかけてね」と伝えておく・食膳に薬を置いておいてもらう・飲んだかどうかの確認をしてもらうなどは一般的な方法です。仕事など、薬を飲むタイミングで自宅にいない場合、帰宅後に残薬数をかぞえる・空の数を確認する・周囲に薬が落ちていないか調べるなどの方法で内服出来たかどうかを把握することができます。同居者がいない場合は電話で確認をとるご家庭もよく見かけます。ご家族のサポートはとても大きなもの。ですが、仕事や家庭で忙しいこともあるでしょうから、無理なく行いましょう。

②薬のプロに協力してもらう

訪問薬剤師を利用するのも手です。訪問薬剤師とは、薬剤師が自宅に訪問し、薬のお届けや服薬指導などを行うサービスのことです。薬を飲み忘れてしまう方に対して、どのように工夫すれば飲み忘れを減らせるかといったことも一緒に考えてくれます。主治医やケアマネージャー、薬局などに相談してみてくださいね。

③薬を一包化する

薬の種類が多い場合、一つ一つ種類を確認したり数えたりしていると、うっかり間違えることがあります。初めから朝セット・昼セット・夜セットに分けてもらうことで、管理がかなりシンプルになりますよ。主治医や薬局に相談してみましょう。

④服薬カレンダーを利用する

ポケットがついた内服カレンダーという商品を利用し、普段過ごす部屋の壁などに貼り付けておく方法があります。カレンダーには色々な種類があり、1日から31日までのポケットがある商品や、1週間分を朝・昼・晩に分けた商品などがあります。飲んでいる薬の数や、内服回数に合った商品を探してみましょう。介護用品店などで売られていますが、値段はやや高めです。100円ショップでも時々販売されている時があるので、チェックしてみるといいですよ。

⑤チェックリストを利用する

飲んだことを忘れてしまうという方にオススメの方法です。用紙に、薬を飲む回数やタイミング分のチェック欄を用意しておき、内服したらその都度丸をつけていきます。見当識がしっかりしていることが条件となりますが、内服記録を「見える化」することで、うっかり2回連続で飲んでしまうというミスを減らすことが出来ます。

薬をうまく利用し、付き合っていきましょう

女性薬剤師

高齢者はどうしても薬と付き合う機会が多くなります。さきほども話したように、薬は使い方次第では有害にもなるもの。ですが、うまく利用できれば自分の体を支えてくれる大事な柱になります。正しく付き合って行く方法を、いま一度考えてみてくださいね。

また、薬を拒否する高齢者の原因と対策についてもまとめた記事を執筆したため、良ければご覧ください。

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