認知症によってどう変わる?認知症の中核症状と周辺症状とは?

「平成29年版 高齢社会白書」(内閣府,2017年)によると、認知症高齢者の数は462万人で、2025年には730万人になるだろうと推測されています。

65歳以上の高齢者の約5人に1人に発症する推計があるほどで、認知症はもはや、社会問題といえるでしょう。

しかし、そんな認知症になってしまうと、一体何がどうなってしまうのか?詳しく知っている方はあまりいないのではないでしょうか。そこで今回は、認知症の症状と周辺症状を紹介していきます。

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認知症とは

杖をつきながら歩く老人

そもそも認知症とは、「脳の変性疾患や脳血管障害によって、記憶や思考などの認知機能の低下が起こり、6ヶ月以上にわたって、日常生活に支障をきたしている状態」を指します。

認知症になると、具体的には次のような症状が出てきます。

①新しく経験したことを記憶に留めるのは難しくなる
②ここはどこで、今がいつなのかが分からなくなる
③計画立て、順序立て、正常な判断をすることが難しなる

どれぐらい大変なのかは、認知症で別人のようになってしまった母との生活を参考にしてください。

では続いて、認知症の中核症状と、周辺症状とは何か?を紹介していきます。

症状には「中核症状」と「周辺症状」がある

認知症の患者の多くに、「ご飯を食べたのに覚えていない」や「極々親しい人の名前を間違えたり忘れる」などの認知機能に関する障害が現れるため、これらを認知症の中核症状と呼んでいます。

また、この認知機能に関する障害に伴い、日常生活面、心理面で多くの障害が現れるため、これを周辺症状と呼んでいます。周辺症状は全ての患者に出るわけではありません。

以下、中核症状と周辺症状の具体例を示します。

中核症状の具体例

中核症状は以下の6点に整理することができます(*5)(*6)。

①記憶障害

先ほど覚えたものをすっかり忘れてしまうというものです。

健常者の物忘れは、ヒントを与えると思い出したりしますが、認知症の場合の物忘れは、つい数分前に経験したことでさえも忘れてしまっていたりします。

②見当識障害

今どこにいるのか、何時ぐらいであるのかという事が分からなくなります。自分の家にいても、「帰宅する」と外出しようとしたり、通い慣れた道でも迷子になったりする症状です。

③判断力低下

認知症になると、素早く判断するという事が特に苦手になってきます。そのため、多くの判断をしないといけない車の運転が危なかったり、買い物で必要なものをだけを購入できない等の症状があります。

④言語障害

脳梗塞などの血管性認知症では、言語障害が現れる場合があります。自分の言葉は出ないうえに、相手の言うことが理解できなかったり、自分の言葉は出るものの、相手の言葉の理解が難しかったりなど様々な症状があります

⑤失行

道具を上手に使うことが出来ない状態です。手や足は動かせるのに、服をきちんと着ることが出来ない、お箸を上手に使って食事をする事が出来ないなど、行為に至ることができなかったり、行為の順序がばらばらになったりします。

⑥失認

視力に異常はないのに、視界にあるものを認識したり区別できなくなる状態です。
左右が分からない左右失認、出された指が何指か答えられない手指失認などがあります。

周辺症状の具体例

周辺症状は以下の5点に整理できます。これは前述の中核症状に付随する日常生活面、心理面での症状で、全ての認知症患者に必ず現れるものではありません。

①不安

何かに不安を感じ、落ち着かない状態です。人ごみに出かけると過剰に緊張するので、家の中に閉じこもりがちになります。また、イライラしやすくなります。

②抑うつ

気持ちが落ち込んで、やる気が出ない状態です。感情が鈍くなり、何に対しても興味を示さない、「家族のなかで自分が除け者にされている」などの否定的な感情が現れ、落ち込む等の症状です。

③徘徊

目的が無く周辺を歩き回ったりします。しかし、本人にとっては目的のある行動をとっている場合が多いです。無理に止めようとせず、一緒に歩きながら目的を聞くと、答えが返ってくることもあります。

④不眠

寝付けない、寝ている途中で何度も起きる、夜中に目が覚めてその後眠れない等があります。

⑤妄想

本当は違うのに、本人にとって真実であると信じ込んでいる症状です。財布の置き場所を忘れて、財布を取られたといった妄想などがあります。

まとめ

認知症の中核症状と、周辺症状について紹介してきました。認知症を抱えた方によって、症状が違い、その症状のムラがあるため、判断が難しいのが特徴です。

認知症は早期に発見し、早期に治療することが基本であるため、疑われるような言動が続いたら、気軽に認知症外来や、もの忘れ外来での診療を受けてみてはいかがでしょうか?

もの忘れ外来とは?や、認知症を予防する3つの方法も参考にしてみてください。

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