【食事介助】認知症の高齢者が口を開けてくれない理由と対応方法とは

認知症のある方が、食事介助中に口を開けてくれなくて困っていませんか?

しかしながら「早く食べてほしいのに!」と思って、強制的に食べさせてしまっては、介護虐待になりかねません。

そこで、認知症の高齢者へ食事介助をする上で、スムーズに食事を食べてくれない場合や口を開けてくれない場合の理由や対応方法を紹介していきます。

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なぜ口を開けてくれないの?

食事をとるおじいさん

食事前の確認でも紹介したように、身体機能の低下などによって、高齢者の食事には危険がつきもの。介助する方が本当に細かいところまで気配りしながら食事介助をしているにも関わらず、口を開けてくれない高齢者・・・。

以下で紹介するのは、認知症のある高齢者がなぜ口を開けてくれないか?の一例になります。人それぞれ、口を開けてくれない理由は多岐に渡るため「あ~、そういえばその理由もあるかもしれない」と参考にしてください。

食事中なことを忘れてしまう

認知症がある高齢者は、食事中に食事に対する認識が薄れることがあります。

例えば、TVから流れる音や映像に意識をとられ、今が食事中であることを忘れてしまったり、もしかしたら最初から食事だと認識していなかったりと『食事の時間は食事に集中』といった健常者なら当たり前のようにできる事が、できない状態になっている場合も・・・。

そんな状態で食事介助を受けている認知症の高齢者からすれば、「口に異物を入れられようとしている」と感じて、口を開けてくれなくなっている可能性もあるのです。

口を開けることに苦痛を感じている

口内炎ができると、口を開けるたびに唾液が炎症部分にジンワリとあたり、ひどい場合には涙が出るぐらい痛みますよね。

もしかすると高齢者は、口内炎や義歯の不適合、歯痛などがあり、口を開けるたびに苦痛を感じるため、口を開けてくれないのかもしれません。

食事前の習慣化した動作をしていない

食事を食べる前に、手を合わせて「頂きます」

食事を食べ終わった後、手を合わせて「ご馳走様でした」

これらは、多くの方が習慣化している動作かと思います。

例えば、高齢者の方の中には食事前、神仏に手を合わせることを習慣化している方もおられます。そういった習慣化された行動というのは、しなかった場合に違和感となります。また、習慣化された時間が長ければ長いほど、その違和感は大きなものとなるため、口を開けてくれない理由にもなりかねないのです。

口を開けてもらうための対応方法

人それぞれ口を開けてくれない理由は多岐に渡ることをわかって頂けたと思います。

ここからは、主に食事中であることを忘れてしまう認知症の高齢者に、口を開けてもらう為にどうすればいいのか?を紹介していきます。

今から食事だとわかる声かけ

これは超シンプルな方法です。

食事の声かけをし続けるだけです。

とにかく食事の声かけをして、食事に気付いてもらいましょう。

「今からご飯を食べますよー。」
といった、食事ということがわかるような声かけや、

「秋刀魚の塩焼きですよー。」
「大根の煮物ですよー。」

などなど、一口ごとに今から何を食べるのか、どんな味がするのかを繰り返し伝えていくと、食事だと理解して、口を開けてくれるかもしれません。

声かけで口を開けてくれない時は

食事だと明らかにわかるような声かけをいくらしても口を開けてくれない場合、声かけだけでは食事だと理解できないのかもしれません。

なぜ理解してもらえないのかは、その高齢者によってそれぞれでしょうが、自分が真っ暗闇の中にいるとして、突然「ご飯ですよー。」と聞こえてきても、よし!今からご飯を食べるんだな!とは思えない。って感じなのでしょう。
(認知症の高齢者が実際に感じている世界とは違うかもしれませんが)

というわけで、もうこうなってくると五感すべてに訴えて食事だと理解してもらうしかありません。

食事の声かけで聴覚を刺激したのと同じように、色々な感覚へ『食事だとわかる』ような刺激を与えていきましょう!

視覚へアプローチ

私達は美味しそうな食べ物を見てお腹がへりますよね。飲食店のガラスケースに並べられた食事を見た時などなど。

認知症の高齢者だってその感覚は一緒なはず。

食事に気がついてもらえるよう目をしっかりと開けてもらい、視界内に食事が入り込むようにしましょう。この時、できるだけTVや本などといった注意をひきそうなものは片付けておきましょう!視界も食事だけに集中してもらうのです!

もしかしたら、大好物を見つけて簡単に口が開くかもしれません。

嗅覚へアプローチ

私達は美味しそうな匂いがすることでも、お腹が減ってきますよね。

視覚と同じように嗅覚も、認知症の高齢者だからといって変わらないはず!

例えば「ハンバーグですよー。」の声かけと共に、鼻にハンバーグを近づけて匂いをかいでもらったり、
あえて匂いが強い食事を選んで作ってみることで、料理の匂いで食事だとアピールしてみたり。

少し大変かもしれませんが、これで口を開けてもらえるようになるならやってみる価値は大いにあるでしょう!

口を開けてもらう最後の方法

どれだけ声かけをしても、視覚や嗅覚を刺激をしても、もう何をやっても口がほとんど開かない・・・。

こんな状況の時は、もしかしたら口の筋肉が強張っていて、自分でも口を開けられない状態や麻痺などで口が開きにくいのかもしれません。

私が高齢者施設で働いていた時も、そういった認知症の高齢者の方は多くいました。

そんな時は少し強引かもしれませんが、直接口を刺激して、口を開けてもらいましょう。

開口方法

まずは人差し指を伸ばし、人差し指の横部分で、上唇、下唇を押し上げたり押し下げたりしてみましょう。

数回行い、唇の緊張をほぐしたら頬の内側へ人差し指を、歯列に沿って奥歯の方まで入れていきます。
そして奥歯のやや内側を刺激するように指先を押し込むと、口を開けてもらうことができます。

このやり方は、あくまで開口を促すという部分の手段です。

『今から食事をする』と全く理解できていない状態の高齢者に対して、口を無理やり開けて食べ物を突っ込んでも誤嚥や窒息の可能性を高めるだけです。

そんな危険な行為はしないでくださいね。

食事介助に関しては、

【食事介助マニュアル】正しい食事介助の方法とは!?

常食?ミキサー食?高齢者の食事形態とその理由とは!

【口内を清潔に】食事後の正しい口腔ケアの方法とは!

【緊急時】食事中の高齢者が誤嚥し、窒息した場合の対応とは!?

も参考になるかと思います!

食事介助に関する知識を多く身につけて対応していけると良いですね!

投稿者プロフィール

かめしめ
かめしめ
いつも閲覧ありがとうございます。

介護福祉士歴6年目。
介護の専門学校を卒業し、現役で介護施設に勤務しています。

ライター歴5年目。
主に雑記記事やまとめ記事をブログで投稿をさせて頂いています。

私の介護の知識が、在宅介護で困っている方達の助けに少しでもなれればと思います。
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