高齢者に多い体のむくみ。不調のサインを見逃さないで!

介護をしていると、「あれ?顔や足がむくんでいる?」と気づくことがあります。高齢者は様々な病気を合併していることが多く、生活も単調で運動不足になりがち。すると、体の不調がむくみになって現れる場合があるのです。

むくみから分かる体のサインには、どのようなものが考えられるでしょうか。あくまで一例ですが、高齢者が健康的な生活を送れるよう、ぜひ頭に置いておいて下さいね。

広告
広告

むくみって何?

むくみを気にする女性

まず、むくみとは何かを確認しておきましょう。むくみは、医学的には「浮腫(浮腫)」と表現され、皮下組織に水(血しょう成分)が溜まった状態のことを言います。

体の中の血液は、血管とリンパ管を通って全身の細胞にたどり着き、栄養や酸素を届けます。その後、老廃物を回収して血管やリンパ管に戻ってくるはずなのですが、何らかの原因でこれが上手くいかなくなることがあるのです。すると細胞は水浸しになってしまい、むくみが発生します。つまりむくみとは、体の水分の巡りがスムーズにいかなくなるために起こる症状なのです。

肥満とむくみは違うの?

肥満とむくみは違います。

肥満は脂肪が増えている状態で、指で押しても跡はつかず、皮膚がすぐに跳ね返ってきます。むくみの場合は指で押すと跡が残り、なかなか戻ってきません。粘土に指を押し付けたようなイメージです。どちらかな?と思ったら、指で押して確認してみましょう。

※ただし、場合によっては風船のようにパツパツに膨らんで、指の跡が残らないこともあります。これだけでの自己診断は絶対に行わず、必ず医師に相談してくださいね。

体がむくむ原因には何が考えられるの?

では、体が浮腫む原因には何が考えられるでしょうか。あくまで一例ですが、よくあるケースを紹介します。

全身にむくみが見られる場合

①心臓・腎臓・肝臓など、内臓に不調がある

内臓に不具合があると、全身を巡る血液の流れをうまくコントロールできず、むくみが発生することがあります。特に心臓は血液を流すポンプの役割を果たしており、これが働かなくなることで流れが停滞しやすくなります。

②栄養状態に問題がある

極端な低栄養が見られると、体がむくむことがあります。体の中のタンパク質が減ることで浸透圧に異常が起こるためです。介護者の方は、日々の食事をしっかり摂れているか、確認してみてください。

③薬の影響によるもの

高齢者は薬を複数飲んでいる方が多く、この薬の副作用で体がむくむ場合があります。現在どのような薬を飲んでいるか、医師に伝えられると良いでしょう。

体の一部にむくみが見られる場合

①リンパ管の機能不全によるもの

リンパ管とは、全身に張り巡らされている網目状の管で、タンパク質や白血球を運ぶ『リンパ液』が流れています。ガンによる切除など、何らかの原因でこのリンパ管に異常が起こると、むくみが発生することがあります。

②深部静脈血栓など、血管の不調によるもの

寝たきりなどで同じ姿勢をとり続けると、血管内に血栓(血のかたまり)が出来ることがあります。すると、物理的に血液の流れが阻害され、むくみが起こります。エコノミー症候群も同じ機序ですね。片足のむくみで発見されることが多いので、時々足の状態確認をすると良いでしょう。弾性ストッキングを履いて予防することもあります。

③体の廃用によって起こるもの

脳卒中後遺症やリウマチなどにより、手足の筋力が不足してむくみが出来ることがあります。運動量をあげたり、適切なマッサージを行ったりすることで緩和することがあるので、医師や看護師に相談してくださいね。

「おかしいな」と思ったら・・・

相談し合うおばあさんたち

体のむくみに気づいたら、決して自己診断はせず、早めに病院を受診してください。
さきほども紹介した通り、心臓や腎臓など大事な臓器に異常があることも考えられます。介護者の方は、日頃から手足や体の太さ・大きさを、ざっくりとでも把握しておくと良いでしょう。また、むくみが発生すると突然体重が増えることがあります。「ここ数日で5kgも増えた」といった場合は、そのことも必ず主治医の先生に伝えてくださいね。

むくみがある場合に気をつけること

まずは、むくみの状態把握が第一です。手足の様子を毎日確認し、悪化があればすぐ気付けるようにしておきましょう。体重や手足の周径を測っておくことで、より細かな変化にも気づくことができます。また、皮膚がデリケートになっていることが多いため、褥瘡予防のための体位交換方法を参考に、同じ姿勢をとり続けない・汚れがたまらないようにするといった対策も必要です。

むくみを緩和させる方法はある?

元気なおじいさんとおばあさん

薬物療法が主となりますが、生活の中でいくつか対応出来ることもあります。

食事では、塩分・水分の摂りすぎに注意が必要です。アルコールの摂取はやめた方が良いでしょう。具体的に、何をどの程度摂取可能かは、主治医の先生との相談が必要です。

局所的にむくんでいる場合は、むくんでいる手足がベッドから垂れ下がらないようにする・足の下にクッションを入れて寝るなどして、物理的に水分が下がってこないように工夫することが出来ます。

もっと積極的にアプローチする場合、マッサージなどで血しょう成分を流す方法をとることもあります。方法については、看護師やリハビリスタッフに確認してみてくださいね。
家で専門家の指導のもとリハビリができる!訪問リハビリとは?も参考にしてください)

むくみ対策には介護者の力がとても大切

高齢者の中には、自分の体調不良をうまく訴えられない方もいるでしょう。介護者は着替えや入浴で高齢者の体を確認する機会が多く、一番異常に気付きやすい立ち位置にいます。介護を行う際は、体にむくみが無いかを是非確認してあげてくださいね。

また、むくみのサイン以外にも、高齢者に多い病気や怪我を知っておくことで、適切な予防を実施し、健康寿命をのばしましょう!

広告
広告
トップへ戻る