薬拒否!高齢者が薬を飲んでくれない原因と対策8選

高齢者の介護をしていると「薬を拒否される」という経験をすることがあると思います。薬を拒否されると本人の体調に影響が出るだけでなく、介護をするこちら側のストレスも溜まってしまいます。

この記事では、高齢者が薬を拒否する原因とその対策についてご説明します。

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多くの高齢者が複数の薬を服用している

複数の薬

高齢の方は、様々な病院を掛け持ちすることもあり、1回で10個程の薬を服用する人もいるほど、複数の薬を服用していることがあります。まずは、それだけ多くの薬を服用している大変さを理解してあげたいですね。介護の基本は、相手の気持ちに寄り添って話を聞き、ケアしてあげること。つい「薬を飲ませなければ」と思ってしまいますが、相手の気持ちを大事にしながら関わっていきたいです。

高齢者の薬拒否の原因と対策8つ

高齢者の薬の拒否と一言で言っても、原因は様々です。病気や日常生活動作(ADL)の程度、元々の性格によっても異なります。

様々な原因と対策8つを紹介していきます。

1.薬の必要性を理解していない

薬にどのような効果があるのか?自分にとって必要なのか?を理解しなければ飲もうと思えませんよね。薬の量が増えるとつい機械的な対応になってしまいますが、丁寧な説明を心がけましょう。

対策

・効果を丁寧に説明する

・医師からの言葉を伝えたり、メモを見せたりする

まず、薬の効果を丁寧に説明することが大切です。「これは血圧を下げる薬ですよ」「イライラを落ち着かせる薬ですよ」と説明してあげることで、必要性を理解してスムーズに飲んでくれるかもしれません。

また、医師の力を借りるのも有効。医師との信頼関係が構築されている場合、「○○先生から出された薬ですよ」と伝えることで、薬を飲む必要性を感じることがあります。

2.薬が飲み込みづらい

歳を重ねると嚥下障害が起こったり、病気の後遺症で筋肉の力が弱まったりします。座位が難しい方は姿勢も悪くなりがちです。そうなると、薬を飲み込むこと自体が難しくなります。薬の必要性は分かっているのに飲むのが億劫なのです。

対策

・薬の形状を変える

・飲み込みやすい補助剤を使う

薬によっては錠剤・粉・液体・貼り薬など様々な形があります。その方にとってどれが一番飲みやすいのかを考え、診察時に医師に相談してみると良いでしょう。

また、最近では薬を飲みやすくするゼリーも売っています。薬によっては併用できないこともありますが、粉薬の苦味が無くなる・錠剤の飲みづらさが解消される等の効果があります。薬局で手軽に購入できますので、一度検討してみてはいかがでしょうか。

3.薬を飲むことがそもそも嫌い

時代背景や考え方の影響で「病院」「薬」に頼るのが嫌いな人もいます。若い頃からの考え方を変えることは難しいですよね。普段から丁寧に話を聞くと、その人がどんな考えを持っているのか何となく分かるはず。長年の考えを尊重しつつも、必須の薬は飲んで欲しいですよね。

対策

・薬の量をなるべく減らす

・一緒に飲んであげる

歳を重ねると、薬が増えていくのが普通です。しかし、絶対に必要な薬とそうではない薬があるはず。薬を飲みたがらないことをお医者さんに伝え、量を減らすことができないか検討してみましょう。

また、こちらも一緒に飲むことで薬を飲んでくれる場合もあります。ビタミン剤やサプリメント、ラムネ菓子を飲む様子を見せると効果がある場合もあります。

4.薬を飲んだと思い込んでいる

これは認知症の方に多いパターンです。食事を食べてないのに「食べた」と言う方、食べたのに「食事はまだか」と怒る方もいますよね。それと同じで、もうすでに薬を飲んだと思い込んでいる場合があります。

対策

服用ボックスやお薬カレンダーの活用をおすすめします。ポケットのあるカレンダーに薬を入れておき、毎回そこから薬を取り出して飲みます。もし飲んでいたら空になっているはずなので、一目瞭然です。他にも飲み忘れを防止するための工夫を実施することで「ほら、お薬が残っているからまだ飲んでいないですよ」と伝えることができます。

5.気分の問題・眠気がある

「今は飲みたいくない」というタイミングがあるのかもしれません。食後は少しゆっくり過ごしたい、考え事をしたい等それぞれのタイミングがあると思います。誰だってゆっくりしたい時に急かされるのは嫌ですよね。

また、食後は血圧や血糖値の関係で眠くなる人も多いです。眠気がひどい時に薬を飲むのは辛いかもしれません。

対策

医師に相談し、服用のタイミングを変えても良いか聞いてみましょう。薬はそれぞれ食前・食間・食後など飲む時間が決まっていますが、「実はいつ飲んでも良い」という薬もあります。食後が難しそうなら食前はどうか?等工夫してみましょう。

6.過去に嫌な思いをしたことがある・実は副作用がある

過去にむせたり吐いたりした経験がある場合、トラウマになっているかもしれません。また、周囲の人が気付いていないだけで副作用が出ている場合もあります。

対策

・服用後に体調が悪くないか注意深く見守る

・なるべく普段から話を聞き、何が問題か把握する

本人は何となく副作用に気づいているかもしれないので、服用後に体調を尋ねてみましょう。また、過去にも同じ薬を飲んでいる可能性もあるので過去の病気の話、薬の話などをしてみるとヒントが得られるかもしれません。

7.飲み方や組み合わせが複雑

薬の種類が多く、管理が難しくなっている場合があります。いつ、どれを飲むべきか?を自分で把握するのはなかなか大変なことです。

対策

・服用ボックス・お薬カレンダーを使う

・梱包を一つにしてもらう

お薬カレンダーで管理をすれば、毎回飲む薬を考える必要が無くなります。介助者が定期的に準備してあげる必要はありますが、飲み間違いも防止できます。

また、梱包を一つにしてもらう工夫もあります。医師の指示があれば、調剤薬局で薬をひとまとめにすることが可能です。ただし、ひとまとめにするにはプラスで料金がかかります。1週間分で約300円、2ヶ月で約2,700円。お金はかかりますが、手間をはぶくことができます。

また、一袋に全てが入っているので、袋を誤嚥する可能性も低くなります。誤嚥をすると口腔内や食道を傷つける恐れがあるので、危険です。梱包を一つにすると良いことがたくさんありますね。

ただ、薬が途中で変わる時には少し面倒です。一つ一つ取り出すのは大変なので、長期間の分を一気に梱包するのはやめておいた方がいいかもしれません。

8.その人の前では飲みたくない・信頼関係が出来ていない

長年連れ添った家族に弱みを見せたくないため、拒否している可能性があります。今まで家族を養ってきたお父さんに多いようです。信頼関係が出来ていない場合も飲んでもらうのは難しいです。

対策

訪問介護士や看護師に協力してもらうとスムーズに飲んでくれる場合もあります。全ての介護をご家族でやろとすると、お互いに疲れてしまうことも。定期的に介護士さんや看護師さんにお願いして、上手くいかない部分をカバーしてもらうと負担が減りますね。

【注意】〇〇も介護虐待!あなたも無意識でしているかも?でも紹介していますが、強制的に飲ませる行為だけでなく、嫌味と受け取られるような発言も介護虐待に繋がることもありますので、気を付けましょう。

まとめ

薬を飲まない理由は、身体的な問題から心理的な問題まで様々です。困った時には本人の話を聞きつつ、医師や看護師、介護士に相談することも大切です。

「全てやらなければいけない」と思い込んでしまうと、介助する方自身の心理的にも良くありません。家でお手軽にできる憂鬱を吹き飛ばす方法を実践したり、必要なところで専門家の力を借りながら、ご自分の負担も軽減していきましょう。

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