介護で起こる腰痛を軽減させよう!腰痛軽減グッズや介助方法まとめ

介護には腰痛が付き物というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。

厄介なことに腰痛は、一度起こすと一旦良くなってもまた痛くなって…と、繰り返してしまう事が多く、なかなか完治してくれません。

そこで、在宅介護での腰痛を軽減するために、介助を始める前に確認しておくべき腰痛軽減ポイントと、実際の介助時の腰痛軽減ポイントを紹介していきます。

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介助を始める前の腰痛軽減ポイント

腰痛に苦しむ男性

まず初めに、実際の介助をする前の腰痛軽減ポイントを紹介していきます。
実際の介助時の腰痛軽減の基盤にもなるため、しっかりと抑えているか?確認してみてください。

介助に邪魔な物を片付ける

床に物が散乱していると、移乗介助の際は介助される方の動向に注意しつつ、さらに物を避けるという高度な技が必要となるため、本来かからなくて良い負担が身体にかかります。

「少し避ければ良いだけだから大丈夫」と片付けを後回しにしてしまいがちですが、少しの違和感の積み重ねが腰への負荷を高めることになります。せめて介助で使用する場所上の邪魔な物は、片付けておくようにしましょう。

介助しやすい恰好をする

例えば、伸縮性のない服では身体の動きが制限されてしまうため、身体全体を使った介助をしにくくなり、身体の一部に負担がかかりやすくなります。

さらに、靴下やスリッパなどの滑りやすい履物を使っていると、踏ん張りがきかず力を発揮することができません。

そのため、伸縮性がある服や、滑り止めのついた靴下、どっしりと構えることのできる靴で介助するようにしましょう。

介助が必要な部分を見極める

介助する方の中には、「全部やってあげなきゃ…」と頑張りすぎてしまう方がいます。
しかし、何でも介助すれば良いという訳ではありません。本人のペースに任せてみたら意外にも介助しなくて出来た!なんてこともよくあります。

例えば、移乗介助の際に介助される方が腕に力を入れられるのであれば、介助する方の腰や肩などに腕を組んでバランスを取って頂くことで、介助する方の負担を減らすことができます。

また、負担を軽減するためだけでなく、人によっては何でも介助されることで自信を失ってしまう場合もありますし、任せることで介助される方の身体機能の維持・向上にも繋がるため、本当に介助が必要なのか?見極め、どんどん協力して頂くようにしましょう。

腰痛予防体操を習慣づける

体の筋肉は使い続けることで柔軟性を失い、こわばっていきます。筋肉がこわばってしまうと、力を受け流すことが出来なくなり、負担を受けやすくなるのです。ストレッチを行うことで柔軟性を取り戻すことができますし、血流が改善するため疲労回復効果も狙えます。

以下の腰痛体操のようなストレッチを生活の一部にすることができれば、腰痛も相当やわらぐことでしょう。

出典:腰痛屋

介助をする際の腰痛軽減ポイント

続いては、実際に介助をする場面での腰痛軽減ポイントを紹介していきます。

動作時は腰を落とす

出典:作業姿勢と動作(厚生労働省)(URL:http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000041110_3.pdf)を加工して作成

介護の現場はどうしても中腰姿勢をとることが多いです。例えば何か物を移動させる際、左の図のように腕の力だけで運ぼうとしていませんか。

腕の力だけで移動させようとすると、腰への負担が強くなります。右の図のように、足を少し曲げて腰の重心を低くしつつ胸を張ることで、腰が自然な曲がり方となり、腰への負担を和らげることができます。

中腰姿勢にならない工夫をする

オムツ介助の際はベッドの高さを上げることで、腰を曲げなくてもオムツ介助がしやすくなります。また、靴を履かせる際は、片方の膝をついて、しゃがんでしまいましょう。立ったまま床に手を伸ばす時に比べて、格段に腰への負担を減らすことができます。

出典:作業姿勢と動作(厚生労働省)(URL:http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000041110_3.pdf)を加工して作成

上記で挙げた例のように、中腰姿勢にならずに介助を行うために、機器を使ったり、他の関節を曲げることでやり方を変えることができないか、その都度考えて動くことで腰への負担を軽減することができます。

できる限り近づいて介助をする

実際にやって頂くと分かりやすいのですが、腕を伸ばした状態で物を持つのと、腕を伸ばしていない状態で物を持つのとでは、腰にかかる負担が全く違います。

出典:作業姿勢と動作(厚生労働省)(URL:http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000041110_3.pdf)を加工して作成

図のように、寝転がっている人を移動させたい場合、腕を伸ばして行うと、腰への負担が大きくなるため、ベッドに片足をつくなどして、介助される方になるべく近づくことで負担を軽減することができます。

持ち上げたり、移動させることが必要となる介助では、介助される方になるべく近づくことで、負担を軽減できることを覚えておきましょう。

身体をひねった状態での介助は避ける

出典:作業姿勢と動作(厚生労働省)(URL:http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000041110_3.pdf)を加工して作成

上の図の食事介助のように、身体をひねった状態での介助は腰への負担を高めます。

正面を向いて介助する・正面から介助するなど、腰をひねらなくても良い状態を作りましょう。

福祉用具の活用

福祉用具には、介助される方が楽に生活するためのグッズはもちろん、介助する側の負担を軽減するためのグッズも多く考案されています。腰痛を軽減するいくつかのグッズを紹介します。

スライディングボード

スライディングボード

出典:福祉機器や補助具等の利用(厚生労働省)(URL:http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000041110_3.pdf)を加工して作成

ツルツルしたボードにお尻を乗せて、滑らせるように移乗動作を行うことができます。持ち上げての介助が難しい場合に役に立ちます。

介助する方の力が弱い場合や介助される方が太っていたり、膝が痛くて立位をとれない場合にお勧めです。

スライディングシート

スライディングシート

出典:福祉機器や補助具等の利用(厚生労働省)(URL:http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000041110_3.pdf)を加工して作成

スライディングボードと似ていますが、こちらはシートになります。ツルツルのビニールシートに体を乗せることで、軽い力で体を滑らせることができます。ベッド上で寝ている位置をずらす場合などによく使います。折りたたんで収納できるので、邪魔にならず便利です。

電動ベッド

背もたれを起こす・足の高さをあげる・ベッドの高さをあげるなどの機能があります。

中でも、ベッドの高さをあげられるタイプは、オムツ交換時に中腰姿勢を避けるためには必要不可欠な機能です。背もたれを起こす機能も、食事などで車椅子に乗せるのが大変な場合に、簡単に体を起こすための手段になります。

機能付き車椅子

車椅子の肘置きをアームレストと言いますが、これを外せたり、ずらせたりする機能を持つ車椅子があります。移乗時に邪魔にならないので、しっかり立位を取れない方にはオススメです。この機能があると、スライディングボードも利用出来るようになりますね。

フットレスト(足場)を外せるタイプもあります(スウィングアウトなどと言います)。介助を行う時に足場を広く確保することで、安定性が高まるメリットがあります。

持ち手付き補助ベルト

持ち手付き補助ベルト

出典:福祉機器や補助具等の利用(厚生労働省)(URL:http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000041110_3.pdf)を加工して作成

介助される方に持ち手付き補助ベルトを装着することで、しっかりと掴んでおくことができます。

介助される方が移動介助時などに転倒の恐れがあり、介助する方に大きな負担がかかっている場合は、検討してみてください。

手すり

介助される方が腕に力が入る場合、立ち上がり動作を行う場所に手すりを設置しておくことで、介助する方にかかる負担を軽減することができます。

手すりは壁に取り付けるものの他、置き型タイプもあります。設置する場所に応じて(広ければ置き型・狭ければ設置型など)タイプを分けることをお勧めします。

まとめ

腰痛軽減グッズや介助方法を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

介助とは関係ありませんが、掃除や洗濯物の干し方についても、わかりやすい腰痛軽減のイラストがありましたので紹介させていただきます。

出典:生活支援における工夫例(厚生労働省)(URL:http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000041110_3.pdf)を加工して作成

補足で説明すると、一番下の絵は、洗濯物を低い位置で干した後に、物干しざおを高い位置にあげることで、長時間反り腰になることを防げます。

また、コルセットをつけて、腰への負担を軽減することもお勧めですが、正しいサイズや着用方法を知らないと、逆効果にもなりかねませんからご注意を。

日常生活はどうしても腰に負担がかかることが多いです。冒頭にも書きましたが、一度腰痛になると繰り返してしまうことが多々あります。

1つ1つの環境の調整や意識レベルの動作の積み重ねが腰痛を軽減するために、重要な第一歩となります。面倒くさがらず、しっかりと腰痛軽減対策を実施してください!

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最後まで閲覧ありがとうございました!

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